イタリアン ピザ編


1.ピザを焼いてみた

生地は市販の物を使ったが、ソースは自作だ。宅配ピザのような厚い生地よりは、薄くてパリパリになる生地が好きだから、当然薄いタイプを選んだ。トッピングはシンプルな方が美味い。本当はニンニクのスライスとアンチョビー、オリーブで「マルゲリータ」が望ましかったが、今回はテストケースということで、ドライ・サラミのみのトッピングだ。

先ずはオーブンを200℃以上に予熱し、その間に生地の上にトマトソース(10.11にレシピあり)を塗る。あまり端の方に塗ると、焼いているときにこぼれてしまうから、気を付けたい。その上にサラミを適度に散りばめ、さらにとろけるチーズをまぶす。最後にバジルの葉を数枚乗せて、オーブンに入れる。200℃で5分。あっという間に完成だ。

さて、お味の方は……これがバカ美味! なのだ。生地が薄いと冷めやすいのだが、冷めても美味い。とろけるチーズに加えて、パルメジャーノと砕いたモッツァレラを乗せれば、さらに美味さ爆発だろう。生地のフチはほんのりと狐色に焦げ、イメージしたパリパリ感が見事に出ている。そして、何と言ってもトマトソースだ。改めて、このベースの偉大さを認識した。

我が家のイタリアンは、そんじょそこらのイタリアン・レストランを遥かに凌駕する美味さだが、これでまたまた美味いレパートリーが増えて、益々外食の回数が減るだろう。

美味さ爆発、自画自賛になってしまったが、この「自画自賛」は、大変重要な事柄だ。自信を持って美味しく作って食べる……これがなければ家で食べる意味がない。そのために研究し、精進する。ここを怠ると、美味しい物は外で……という図式が完成する。ある意味では、非常に哀しく寂しい生活だと思う。

何はともあれ、次の課題は決定した。自作のパスタとピザ生地だ。本格的には大理石の板が必要なのだが、保存に困るので、手打ち蕎麦セットで我慢するか???


2.ピザその2

ピザは基本的に、薄い生地の方が美味い。さらには、トッピングがシンプルな方が美味い。昨日、我々が食べたのは「アンチョビーと薄切りガーリックのピザ」だ。鷹の爪でピリピリさせたトマト・ソースだけでは物足りず、輪切りの唐辛子をトッピングに散らした、ピリ辛好きに大絶賛の逸品だ。

準備(生地にトマト・ソースを塗り、バジル、アンチョビー、ガーリック、チーズを散らし、オーブンで5分)に10分、食べるのに5分という、究極に簡単な料理ではあるが、だからこそ美味い不味いが分かれるのだ。パスタで安定した美味さを出すのが、最も難しいとされているのが「ペペロンチーノ」なのだ。

料理は、シンプルになればなるほど、素材と料理人の技術が浮き彫りにされる。料理自慢の話しであった。


3.ピザその3

テクニック(それほどの物でもないのは言うまでもない)として定着してくればしてくるほど、いわゆるピザ・ソースの重要性が浮き彫りになってくる。市販のピザ・ソースを使うことが、実はピザの味を落としている、ということを実感として感じられるのだ。

また「タバスコ」という調味料も、ピザを食べる上では欠かせない物と考えられがちであるが、これは大きな間違いだ。これもピザの味をおとす原因だ。本来、タバスコはメキシコ料理に使われる調味料で、本場イタリアではピザを食べるのに使用することはない。

美味しくピザを食べるコツは、自作のトマト・ソースにつきる。ピリ辛が欲しければ、タバスコよりは唐辛子を漬けたオリーブ・オイルの方が良いだろう。しかし、一番美味いのは、輪切りにした唐辛子(市販されている)を散らして焼くことだ。一般的には辛過ぎるといわれる、我が家のピザであった。


4.自作の台を作る

既製品を使うのが当たり前と考えられているピザの台だが、実は非常に簡単に作ることができる。材料といっても強力粉(200g)とドライ・イースト(小匙2)、塩少々、ぬるま湯(150cc弱)だけなのだ。オリーブ・オイルを加える方法もあるようだが、なくてもまったく問題ない。これで直径25cmの台が二枚作ることができる。

イタリアンといえば、デュラム小麦から作るセモリナ粉が有名だ。パスタの黄色っぽい色は、このセモリナ粉の色だと思う。非常に硬質な小麦といわれており、普通の小麦粉と比べると粒子がかなり粗い。軽い仕上がり、煮ても崩れないという特徴があるらしい。

昨日は、強力粉とこのセモリナ粉を半々にして作ってみた。混合の粉と塩をドーナツ状にして中心にドライ・イーストを置く。中心に少しずつぬるま湯を垂らしながら粉に馴染ませていく。ドロドロ、ネバネバと指に絡みつくが、それらをこそぎ落としながら捏ねる。表面が滑らかになったら、ボウルにいれてラップし、一時間ほど放置しておくと、生地が倍ぐらいに膨らむのだ。

本来、ピザやパスタは大理石の板の上で捏ねるらしい。滑らかだからくっつかないし、石の持つ冷たさが大切なのだそうだ。そんな物は我が家にないから、私は餃子の皮と同じようにまな板の上で捏ねた。食材が滑るのを防止するためのザラザラが付いたプラスチックのまな板だから、こびり付いた生地をこそげ落とすのが少々面倒だが、何の問題もない。

十分醗酵したら、生地を二つに分けて棒で伸ばせば出来上がりだ。厚さを好みにする関係で、台の大きさ(直径)が多少変わってくる。私は薄くて、焼き上がりがパリッとした方が好きなので、多少大きめの台だ。予断だが、丸い台が常識となっているこの台。本場イタリアの家庭では、オーヴンのバットの形に合せるため、四角く伸ばすことが多いようだ。ちなみに昨日の我が家の台は、歪な楕円形だった。

ここまで出来れば、あとは普段どおりのトッピングを施すだけだ。自作のトマトソースをピザソースの代わりに使い、アンチョビーやオリーヴなどの具、バジルの葉やモッツァレラなどの数種類のチーズを散らせば、あとはオーヴンで五分ほど焼けば出来上がりだ。

さて、問題のお味の方はどうであったか? これはもう、私が作ったのだから美味くないわけがない。伸ばしが足りず、やや厚めの台であったが、ふっくらした非常に良い出来栄えだった。厚めの台は、パンのような感じに仕上がるので、「パリッと感」には欠けるが、味自体は非常に良い。やはり、出来たてと既製品(冷凍や冷蔵保存されている物)の差は大きい。

生地の醗酵に時間がかかるが、それを除けば非常に簡単な料理だ。

セモリナ粉に卵をくわえて捏ねれば、パスタになる。パスタマシンがあれば、簡単に生パスタができるが、これも薄く延ばして包丁で切れば代用はきく。平たく切って「フェットチーネ」だ! と言い張ればいいのだ。手打ち蕎麦の感覚でいいのだ

既製品が溢れているが、何でも自分で作ろうと思えば出来る、というお話であった。


-もどる-