その他 沖縄編


1.島らっきょう

沖縄で買出ししてきた食材が、ずっと続いて食卓に上っている。

中でも「島らっきょう」は抜群だ。こちらでは、エシャロットが代用品になるだろうか? 色形や味も非常に似ている。しかし、大きな違いは「辛さ」だ。エシャロットの持つ、ネギ系特有の辛さを10倍にした感じで、非常に刺激的だ。今回、塩漬けにしたものと、唐辛子系の漬物にした物と、生(なま。しかも泥付き)を買ってきたのだが、生が断然辛い。鼻の奥を駆け抜ける、するどい辛さに痺れた。ヒーヒーいいなからも、一度食べたら止められなくなる。

辛いということは、そのネギ系の香りも強いということだ。これはかなり強烈で、食べた自分が臭いということが、食後もしばらく自覚できるほどだ。私は犬並みの嗅覚があって、奥さんが生理になると、その血の臭いを嗅ぎ分けられるほどなのであるが、今回ばかりは無理だろう。自分の嗅覚を狂わせるほど、自分が臭くなるのだ。

この島らっきょう、現地では塩揉みして食べるのが一般的で、我々のように生で食べることは少ないようだ。この刺激的な辛さと香りを考えれば、それも当たり前なのかもしれない。


2.なかみ

豚の腸を茹でて刻んだたものなのだが、これが非常に美味い。変な臭みがなく、味は非常にあっさりしており、食感も歯ごたえがあって色々な料理に対応できる。本土で食べる、いわゆる「モツ」は牛の腸であり、こちらとは一線を画している。

沖縄では、昆布ダシのお吸い物「なかみ汁」や野菜などと炒める「なかみイリチー」が一般的な食べ方だ。味噌や生姜などで臭みを消す必要がなく、十分に茹でこぼしてあるからまったく脂っこくないため、お吸い物として食べることができるのだ。イリチーにしても、さっぱりした野菜の旨味を生かしたできあがりになる。

このなかみ、先日沖縄へ行った際に、公設市場で1kgほど買ってきて、冷凍保存しておいたものをチビチビと食べている。昨日はゴーヤーとニラと共に胡麻油で炒めたイリチーにして食べた。味付けは塩・胡椒と醤油だ。さらに仕上に卵でとじて、我が家オリジナルのチャンプルーとも呼べる「作品」となった。


3.沖縄料理

最大の特徴は、ニンニクなど匂い付けや臭い消しに使われる物を使わないことだろう。伝統的な沖縄料理にニンニクが入っているのを見たことがない。また、生姜の使用率も非常に低い。ラフテーなど、豚肉の煮物に使われているくらいか?

味付けは、徹底して「塩」だ。胡椒や醤油の登場する場面は少ないようだ。汁物、イリチー、チャンプルーなど代表的な料理は、ほとんどが塩のみの味付けとなっている。あっさりとしていて、素材の旨味が生きるような味付けなのだ。一方では、豚肉の煮込みのような濃厚な味(醤油、黒糖、生姜など。とはいっても、見た目よりは遥かにあっさりしている)があって、バランスは取れている。

そして、隠し味的に使われるのが「泡盛」だ。豚肉の煮物は、水と泡盛を50/50で煮込むと非常に美味く仕上がる。炒め物も味付けする前に加えてさっと一炒めすると、味がグッと良くなる。ポイントはアルコール分を十分に飛ばして、泡盛の香りと風味だけを残すことだろう。

これでは、あまりにあっさりし過ぎている。我が家では、やはり「醤油」の存在は欠かせない。同じような方法で調理を進め、最後に醤油で味を整えるのだ。美味い物を、さらに自分好みの味に仕上げる。料理は工夫した者勝ちだ。


4.茹で豚

沖縄の家庭で常備される「茹で豚」というのがある。

豚のバラ肉のブロックを使った簡単にできるものだ。有名な「ラフテー」は、これを味付きの汁で煮込むのだが、茹で豚の場合、極端な話ただ水から茹でればよいのだ。まぁ、これでは芸がないので、生姜やネギの青い部分、泡盛(少々)を加えてゆでる。鍋に水を張り、肉、生姜、ネギ、泡盛を加えて火にかけるだけだ。約30分も茹でれば出来上がりだ。

この茹で豚、もちろんこのまま食べても美味い。芥子醤油やラー油醤油、マヨネーズなどで食べるのが良い。刻んでサラダにトッピングしたり、前述のリゾットの具にしたりと、使い道は無限だ。茹でた上でさらにベーコンの如くカリカリに炒めるというのも非常に美味い食べ方だ。この炒めるという行為は、次に紹介するチャーハンの具に最適なダシを提供する。

先ずは弱火のシナ鍋(油は引かない)にサイコロに切った茹で豚を投入する。ここからがポイントなのだが、脂身からいわゆるラードがでるから、ジックリゆっくり炒める。充分に脂が出ると、肉はカリカリになりかなり縮む。ここで最大限の強火にして卵、刻みネギを投入し、充分なじませる。あとはご飯を投入して適度に煽れば出来上がりだ。

ラードで作るチャーハンは絶品である。


-もどる-